サヨナラも言わないで、あっという間に去っていった、夏。
「猛暑の中でオリンピックができるのか?」
あんなにケンケンガクガク、大騒ぎしたオリンピックも、秋風を感じる今日この頃では、もうずいぶん前のように思えます。
むしろ「お・も・て・な・し」で無邪気に盛り上がることができた2013年の頃のほうが鮮やかに思い出せるくらいです。
あの時は、日本や世界がこんなふうになるとは想像もしませんでした。
そして、僕からもう一つ、去っていったものがあります。
あれは10年近く前の夏のことです。
それは、突然僕のもとへ現れて、そして今日完全に去って行きました。
お尻にできた脂肪の塊のことです。
(すみません、こんな話で)
この脂肪の塊、粉瘤というのだそうですが、お尻の体重のかかる部分にできてしまいまして、普段はたいしたことはないのですが、何かの拍子に細菌が入ると腫れて大変なことになるのです。
それでも抗生物質を飲んで1週間ほど放っておけば腫れも引くので、ずっとそのままにしておいたのですが、年々腫れもひどくなり、とうとう昨年は切開まですることになったため、ようやく重い腰を上げ、手術で摘出することにしたのです。
8月下旬に手術をして、今日ようやく抜糸が終わりました。
10年近くボクを苦しめた、脂肪の塊とも、これでお別れです(再発しなければ)
過ぎ去る夏は名残惜しいけれど、脂肪の塊には2度と会いたくありません。
雲の切れ間から薄く射す光を見ながら、今晩はビールで乾杯しようと思うのでした。