2020年の「今年の漢字」は「密」だったようですが、ボクにとっては「家」でした。
世間がこんなことになるまで、自分がこんなにも家の中でボンヤリできる人間だとは思ってもみなかったのです。
それまでの自分はというと、休みになると必ず外出しないと気がすまない、休日の予定がないと不機嫌になる・・・それが自分だと思っていたのですが、それはそれまでの習慣とか思い込みに過ぎなかったのかもしれません。
とにかく2020年、自粛期間を通して、家の中でのんびり過ごすのもいいものだ・・・そんな当たり前かもしれないことに気づいてしまったのです。
そんなボクですが、本日は事務所は休み。
遅めの朝食を食べた後はコーヒーを30分以上かけてゆっくり飲みました。
冬の日差しを感じながら飲むコーヒーが好きなのですが、今日はあいにくの曇りなのは残念です。
コーヒーを飲んだ後は、少しメールなどチェックした後、読書です。
「読書」というと冴えない趣味の代表のような気がしていましたが、社会人になるまでのボクはどちらかというとインドア派だったことを思い出しました。
本来家の中で本を読んだり、空想をめぐらせたりするのが好きだったのに、社会人になり、周りのペースに合わせるように、いつしか自分はアクティブなアウトドア派だと思い込むようになったのかもしれません。
「趣味は読書」それもいいかもしれません。
今読んでいるのは、数年前に買ったまま放置してあった「極夜行」というノンフィクションです。
冬の北極地域は全く太陽が登らないそうです。
そんな闇の世界を4ヶ月もの間旅をした記録です。
まだ半分も読んでいませんが、著者は2度も死にかかっています。
それを読んでいるボクは、暖房が効いた部屋の、コタツの中です。
著者は荒れ狂う雪嵐にテントが埋まりそうになり、7時間も連続で雪かきを続けます。
ボクはしばらく本を読んだ後、体を鍛えるべく腕立て伏せです。
その時間、わずか10分・・・
「極夜行」の著者とは雲泥の差です。
天気予報によると東京でも雪が降るかもしれません。ですが、ボクは一歩も家の外に出ることなく、今日一日を終えそうです。
外出好きな今までの自分と、今の自分、果たしてどちらがいいんでしょうか?