50代ブログ「つばき日記」

若くないからこそ気づく幸せもある。おひとりさまの安心老後を創る椿リーガルグループ代表のブログです。

未分類

伊集院静という男

投稿日:2023年12月4日 更新日:

Pocket

伊集院静の「なぎさホテル」を読んだ。

久しぶりに伊集院静を読んでみようと思ったのは、作家の死を報じるネット記事に書き込まれたコメントを読んだからだ。

その人(女性)は、父親を亡くしたそうだ。サイン会で伊集院静に会ったとき、父親に会いたいのに一回も夢に現れてくれないと言ったそうだ。それに対する作家の答えは、

「あなたは女性だろ。お父さんは夢に出るとあなたが泣いてしまうと思って夢に出ないんだよ。時が解決してくれるからね」

だったそうだ。

あなたを泣かせてしまうから夢に出ないんだよ、なんてなかなか言えないと思った。

それで久しぶりに著作を読んでみようと思った。

松任谷由実の追悼文を読んだ。

伊集院静は彼女のコンサートを演出したことがあるらしい。だが「袂を分つ」ことになったようだ。

回想によると、若き日の伊集院静は「絶対直木賞を取る」と口癖のように繰り返していたという。

松任谷由実は意地悪だな、そう思った。

伊集院静はのちに紫綬褒章をもらうのだが、当初、紫綬褒章を断ろうと思ったというエピソードがある。

断ろうと思ったのだが、妻の篠ひろ子が伊集院の母にこっそり相談したところ紫綬褒章を断るなんてとんでもないということになり、それで紫綬褒章を受けたということになっている。

紫綬褒章を断ろうと思っていた男が直木賞は欲しくて欲しくてたまらなかった、それじゃカッコがつかない。

松任谷由実だって、分かっているはずだ。

追悼文ということになっているが、追悼ではない。

「袂を分つ」ことになった過去を忘れていないのだ。

何があったかはもちろん分からないが、カッコをつけたい男とプライドを傷つけられた女、そんな過去があったと勝手に推理しておく。

https://bunshun.jp/articles/-/67344

-未分類

執筆者:

関連記事

ボクのトリュフ

人間の欲望に際限ないこと、贅沢にはすぐ慣れてしまうことは前回の記事の通りだけど、味覚に限ってはまだまだ贅沢を知り尽くしているとは言えないと思っている。 そんなことを書くと 「そんなことよく言うわ。ヒデ …

6月15日は最高の開運日らしい

ボクは占いなどは信じないのですが、気にならないかというとそうでもなく、どちらかと言うと物凄く気になるタイプなんです。 そのため、朝の情報番組の占いのコーナーは絶対見ないようにしています。 今日の最下位 …

自堕落な休日の過ごし方

ボクの家に家訓というものがあるとすれば、「野菜を食べろ」です。 何しろ、うちの父親は食べ物に口うるさい人でした。(過去形ですが、まだ田舎で健在です。最近は離れているので過去形になっているのです) 今に …

春の訪れに想う

若い頃は思っていました。 変わりばえのしない毎日に何の意味があるのか?昨日の続きの今日なんて欲しくない。 何か新しいこと、ドキドキ胸が高鳴るもの、キラキラ眩しいもので毎日を満たしたい。 それができない …

羽毛布団

迷った上、決めました。 テレビ通販で購入した羽毛布団を使うことにしました。 買ったのだから迷わずすぐ使用すればいいのですが、この先もっと寒くなったらどうしよう?その時におろした方がいいのじゃないかとさ …