最近、久しぶりにプリンセスプリンセスの「パパ」という曲をラジオで聞きました。
年齢的に「パパ」の立場で聞いてしまうのですが、この娘はなかなかのプレゼン上手だなと感心したのでブログを書いています。
「パパに会わせたい人がいるの」
プリンセスプリンセスはそう歌い始めます。
ついに、この時が来たな、「パパ」はドッキリするはずです。と同時にどんな反応をしたら良いか迷うはずです。頑固な親父と嫌われたくもないし、かといって優柔不断な父親だとも思われたくない、いきなり心は千々に乱れるはずです。
「とても優しくて私のこと愛してくれてるの」
先手を取られてのっけからこんなふうに言われては、パパは反対しにくくなります。
何か言おうとして言葉が出てこない父親の姿を見て、娘は畳み掛けます。
「あのね、あの人どこかパパに似てるの」「背中もふとした仕草も」パパに似ている
と娘は言うのです。
パパにどことなく似ている人を好きになったの
そんなことを娘に言われて反対できるパパはなかなかいません。
「あんな不誠実そうな男はダメだ!」
それって、自分のことになってしまいます。あんなニヤけた男のどこがいいんだよ、内心そう思いながら、
「そうは言ってもおまえ、あまりにも急なんじゃないか」とかなんとかゴニョゴニョ口籠るばかりです。
「昔、朝帰りした私を涙ながらに怒ったパパの気持ち、今なら分かるの
でも大丈夫 これからはパパの代わりにあの人が守ってくれる」
あの人が守ってくれるって、いきなりパパの役割終了宣言です
「パパの気持ちが分かる」って、全然分かってないじゃないか、小さなオマエをここまで育てたのは俺なんだぞ、あいつが今更オマエの何を守るっていうんだよ
もちろんパパはそんなことを口にできるわけがありません。
「あのね パパもあの人 気にいるはずよ 私たち愛し合ってるの」
私たち愛し合ってるの、そう結ばれたんじゃ、ぐうの音も出ません
ボクは歌に歌われてない部分まで想像してしまいました。
「それでね、パパに相談なんだけど、結婚式の費用半分出してくれないかな、私の花嫁姿、どうしてもパパに見てもらいたいの」
あまりにプレゼン能力が高い娘です。
この娘のようなプレゼン能力を、最近ニューヨークに行かれた夫婦も持っていたらあそこまで反対されなかっただろうに、そんなことまで思わされる「パパ」でした。