この歳になっても、自分のことがよく分かっていなかったり、自分のことを誤解していたというようなことがあるようです。
ボクは自分のことを活動的な人間で、休みの日には外出をしないと気が済まないタチだと思っていましたが、強制自粛期間のおかげで、実は家の中に閉じこもっていても案外平気なんだと気づかされました。
家の中で何をするでもなく、自分が気に入っているものに囲まれながらコーヒーを飲んでいると、なんとも言えない幸せがあると、今頃になって気づいた次第です。
思い返せば、子供の頃は一日中家の中でお絵描きをして過ごしているような子供でした。それがいつの間にやら「外で遊びなさい」だとか「オタクはモテない」とか、外部の声に押し出されるようにしてセルフイメージを変えていったのかもしれません。
好きなものに囲まれて過ごす幸せと書きましたが、僕の場合、その好きなものの一つがカメラだったりします。
カメラという機械の持つ金属の輝きとか、メカニカルな操作感、そこから想起される「旅」とか「永遠」「瞬間」というイメージに惹かれるのです。
こうしていつの間にか、たいして使わないカメラが手元に集まって、ときどき防湿庫から取り出してはテーブルの上の時計なんかを撮って満足しているのです。
カメラを実用的な道具だと考えている人にとっては、使いもしないカメラを複数台所有するのは無駄だと思えるかもしれませんが、僕の場合、カメラは撮影する道具ということではなく、撮影「も」できる嗜好品なのです。
写真を撮ることが好きというより、カメラそのものが好きという嗜好は、まさにインドア派の証ですね。
そうは言っても、カメラを複数台所有する身としては、全くの無駄遣いではないということをアピールするために、休みの日にはカメラを持ち出して写真を撮る姿も見せる必要があります。
ということで、近くの昭和記念公園で撮影した写真をアリバイのために載せておきます。