お薦め度3
今回ご紹介するのは小説です。タイトルに惹かれて読んでみました。
主人公はボクとほぼ同年齢の主婦です。
旦那と子供が二人いる、平凡といってもいい家庭環境です。
女性側から見ると旦那はこんな風に見えるのかなと最初は興味深かったのですが、読み進めていくうちにだんだん胸が苦しくなってきました。
本のタイトル通りに、一般的な50代に起こる出来事によって、手持ちの貯金がどんどん減っていくのです。
お金のことって、本当にストレスになりますよね。
しかも貯金がみるみるうちに減っていくのを見るのは…
主人公の主婦の友人に、節約上手のサツキさんがいるのですが、サツキさんの写真を見て主人公の娘は、「この人がいちばん若々しい。変に着飾っていなくて」という感想を漏らします。
この娘の発言を読んで、著者はミニマリストとも呼べるサツキさんを、上手な生き方をしている代表として描きたかったのかなと思ったのですが、そのサツキさんにも見えなかった一面があるようです。
小説である以上、エンターテインメント的な展開もあり、最後は序盤に感じた胸のツッカエもとれますので、安心して読んでもらえます。
それにしても、人生の幸福の量は平均すればみんな同じになるんですかね。
読み終わったときにそう思いました。
深い味わいのようなものは期待できませんが、軽く読むのにはいいと思います。